大阪の桜は散り際の話
お疲れ様です
先日、「桜の首飾り」という短編集を読み終わりました。
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烈しくも切ない、桜と人生をめぐる7つの物語
あたたかい桜、冷たく微笑む桜、烈しく乱れ散る桜……
桜の季節に、人と人の心が繋がる一瞬を鮮やかに切り取った、感動の短編集。
ステージママを嫌う子役の女の子(「初花」)、謎多き愛人をめぐる二人の男(「花荒れ」)、
見知らぬ女性から「青い桜の刺青の標本を探して」と頼まれる大学資料館のアルバイト(「背中」)
……現代に生きる男女の幻想、羨望、嫉妬、自己回復、そして成長を、気鋭の作家が描き出す。
【収録作品】
■春の狐憑き
美術館勤務のわたしの昼休み。初老の男性が言う。
狐は人の健全な心を喰うのだとか。喰われると心が解放されるらしい。
■白い破片
花見場所取りの際の雨宿り。声をかけてきた人懐っこい女。
そこで俺が思いだしたのは、冷たい笑いをする過去の女だった。
■初花
元女優のママは、小六のあたしを無理やり華やかな世界で注目させたがる。
いやになったあたしは花屋さんで…。
■エリクシール
わたしは夫の亡妻の身代わり……それに気づいてしまった女は、
バーで知り合った男と愉悦の時間をもっていたが。
■花荒れ
国税局の男に私は、「ゆきちゃん」と名乗る女との関係を聞かれたが、
二人の関係は和菓子がきっかけに過ぎなかった。
■背中
大学内外から持ちこまれる資料を整理するバイト中の僕。
四角四面の上司のもとに、刺青の標本を見たいという女の電話が…。
■樺の秘色
亡くなった祖母の家の庭に私が見た少女の幽霊。
家族にもわからない少女の姿を見えていそうなのは、私のほかに風来坊の男。
どの話もよかったけど、「春の狐憑き」と「初花」が特に好きでした。
最寄り駅の桜はもう葉桜となりました。
先輩が今月東北に、友人が5月に北海道へ旅行すると聞いて、まだ満開の桜が見れるんだろうなとうらやましく思いました。
桜は好きだけど、春はどうも花粉がつらい。3~4月は過ぎ去ってくれ!という気持ちともう桜は終わりか…という名残惜しい気持ちが葛藤します。地面に張り付いてコンクリートに同化しかけている桜の花びらを見ながら、また来年の桜を待つことにします。
みんなきっと何かが不安で、誰かに大丈夫って言われたいんですよね。