素敵な天体観測おじさんの話
お疲れ様です
ひなみです
(まず、24歳の小娘が中年男性を「おじさん」と呼称することをお許しください。)
今日は実家から大阪に帰ってきたので、彼氏にお土産を渡しに行きました。
そんなに要らないよと言われていたのに、買いすぎちゃったな…と反省しながら歩いていると、公園におじさんが一人。ベンチに座り、2種類の望遠鏡を並べ、そのうちの1つを覗いて天体観測をしていました。
時刻は19時、明日は満月。寒波も多少マシになり、夜空には輝く星々。
そして、背を丸めた観測者。を見る大荷物の私。
「素敵……………!!!」
私の素敵センサーが発動しました。
2種類も望遠鏡を揃えるぐらいですから、思い立ったものではなく、きっと長く楽しんでいる趣味なのでしょう。
『星を愛でる』
そういえば、最近ちゃんと星を見れていなかった。
社会の波にもまれ、どうしたら貯金を守れるかと頭を悩ませ、転職活動に苦戦し、ついつい目の前の問題でいっぱいいっぱいになっていた。趣味だったボードゲームも何が楽しいのかわからなくなる瞬間があり、少し距離を置いていた。彼氏と予定が合わなくて、少ししか会えなかった。幸せがわからなくなってきていた。
だからだろうか、そのおじさんのことを「素敵」だと感じたのは。
なんというか、将来あのおじさんになりたい。
性別とか年齢とかの話しではなく、
『星を愛でる心のある大人』になりたい。
自分が美しいと感じたものを大切にしたい。
ただ、静かに。誰かにそう言われたわけでもなく、誰かとそうするわけでもなく。
自分の意志、感性を大切にしたい。
一瞬で心が奪われるほどに、そのおじさんは素敵だった。
ありがとう、名も知らぬおじさん。
24歳の小娘は、少し救われました。